
皆さんの年齢はいくつですか?
と、女性に訊ねるとグーパンチが飛んでくるかもしれませんね(笑)
でも、今回はそのような意図はありません。
あなたが年齢を聞かれた場合は当たり前のように『満◯歳』と満年齢で答えると思います。
しかし稀に数え年で◯歳などとされているのを見たことはありませんか?
もし数え年でいくつか?と訊ねられた場合に正しく答える事が出来ますか?
今回は『数え年とはなにか?』『数え年と満年齢の違いはなにか?』を書いていこうと思います。
そして、数え年とはいつ使う必要があるのか?
数え年と満年齢の違い
満◯歳だから数え年では・・・
と、考えたことはありませんか?
数え年とは現在では日常で馴染みのない歳の数え方ではありますが、年齢に関する行事の際には『数え年』で数えて◯歳という事が多くあります。
では数え年と満年齢の違いは何なのでしょうか?
数え年とは
今でこそ当たり前のように年齢は満年齢で表していますが、昔の日本は数え年で年齢を表していました。
数え年とはお母さんのお腹の中にいる頃から一つの命とする考え方です。
産まれる前の赤ちゃんの時点では0歳であり、産まれた瞬間に1歳になります。
そして年が明け1月1日になった時点で、みな平等にひとつ歳を重ねるというのが数え年の考え方です。
この事から大晦日の夜の事を(新年を迎える夜の為)『年夜(年夜)』とも呼びます。
また、新年を迎える事を『年取り(歳取り)』と言ったりもします。
そして数え年の考え方の極端な例ですがこのような事も実際にあります。
例えば1月1日に産まれた赤ちゃんはその時点で1歳です。
そして1年経った1月1日に2歳になります。
同じ年の12月31日に産まれた赤ちゃんはその時点で1歳です。
しかし次の日が年明けで1月1日になると2歳になります。
この2人の赤ちゃんは産まれた時期が約1年離れていますが、同じ年齢であり歳を重ねるタイミングも同じになります。
産まれて1日の赤ちゃんがいきなり2歳というのは違和感がありますよね・・・
ですので昔は1月1日産まれの赤ちゃんが多かったそうです。
昔は今ほど出生日時をしっかりと管理してなかったそうで、12月に産まれた場合は出生日をずらして1月1日生まれとする事も多かったそうです。
また、1月1日は縁起も良い為、出生日をズラしていたとも言われています。
満年齢とは?
今は当たり前のように使われている満年齢での年齢表記ですが、実はこの満年齢の歴史は意外と浅いのを知っていましたか?
満年齢が使われだしたのは1902年12月22日に『年齢計算二関スル法律』が施行されてからなのです。
しかし一般に浸透しにくかった為、1950年1月1日に『年齢のとなえ方に関する法律』の施行で満年齢にて言い表すことを推奨されるようになりました。
ですので満年齢を使いだしたのは約100年ちょっと、浸透し始めたのが約70年ほど前からなのです。
70年前はご自分のご両親または祖父母の方が産まれた頃であったり子供の頃の話だなぁと感じる方もいるでしょう。
この満年齢は皆さんもご存知のように産まれた瞬間は0歳と考えます。
そこから次の年の産まれた日(誕生日)を迎える事で1歳となります。
そして誕生日を迎えるごとに1つずつ歳を重ねるという考え方ですね。
今では一般的になった満年齢での数え方はこんなにも歴史の浅いものだったのです。
蛇足ですが、誕生日を迎えると一つ歳を重ねると書きましたが正確には少し違います。
法律では誕生日『前日』の24時で一つ歳を重ねる事になっています。
その為1月1日生まれの方が歳を重ねるのは12月31日の24時となります。
ですので閏日(2月29日)生まれの方も2月28日の24時にしっかりと歳を重ねているのです。
数え年と満年齢の違い
数え年と満年齢の違いは
- 産まれた時点での年齢
- 歳を重ねるタイミング
この2点です。
産まれた時点での年齢が0歳なのか1歳なのか。
歳を重ねるタイミングがお正月なのか誕生日なのか。
これが数え年と満年齢の違いです。
数え年は『満年齢+1歳』や『満年齢+2歳』と言われて???となるかもしれませんが、これは誕生日を迎えたか迎えてないかの違いです。
1月1日~12月31日までの1年の間で満年齢を基準に考えた数え年の数え方は
- 誕生日を迎えてない場合は満年齢+2歳
- 誕生日を迎えた後は満年齢+1歳
となります。
これを覚えてしまえば自分が数え年でいくつなのかを間違えることはありませんね。
数え年を使う行事
今では数え年を使う事は滅多にありませんし、使わなくても別段困るということもありません。
しかし伝統的な行事など古くから伝わるものでは、今でも数え年を使用することがまだまだあります。
その数え年で考える行事や風習を以下でご紹介していきたいと思います。
七五三・・・七五三のお祝いは本来は数え年です。
長寿の祝い・・・還暦を除く長寿のお祝いは数え年です。
節分の福豆・・・節分で豆まきをした後に食べる福豆の数は数え年での年齢分とも言われてます。
享年・・・亡くなった方の年齢を記す時は数え年の場合もあります。例《享年80(満79歳)》
これらの他にもたくさんあると思いますが、皆さんに等しく関係があり一般的なものを記載しました。
この他の行事であっても地域によっては数え年であったりする事もあります。
成長や長寿のお祝いは古くから伝わる行事である為数え年である事が多いです。
しかし成人式や還暦は成長・長寿のお祝いではありますが満年齢で考えますので間違えないようにしたいですね。
厄年については下記を参照
厄年は何歳から?前厄本厄後厄の意味と厄払いをする時期
厄年の男の年齢や過ごし方は?やってはいけない事とは?厄払いはするべき?
厄年の女性の年齢と過ごし方は?してはいけないことは?厄払いはするべき?
まとめ
数え年と満年齢は、産まれた時点での年齢と歳を重ねるタイミングに違いがあったのですね。
何となくは知っていても正しく理解できていなかった方もいたのではないでしょうか?
あまり使う機会がない数え年ですが、子供のお祝いや両親祖父母へのお祝い、さらには自身の厄年など意外と身近なところにもこの伝統は残っているんですね。
現在では満年齢でお祝いをする事も多いと聞きますが、昔からの伝統に則って行うのも良いものだとおもいますよ。
厄年についてはこちらにまとめてます。
厄年の時期とその過ごし方は?厄除けや厄払いはするべき?身につけると良いものは?【まとめ】